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職員勉強会~最新おむつを用いて実践的な使用方法を学ぶ

2025.03.21

 一昔前の紙おむつのイメージは、分厚くてゴワゴワしていて、動きにくかったり、横から漏れたりするイメージがありました。外出時に歩きにくかったり、横漏れすることがあると、外出には消極的にならざるを得なかったりしますが、これが動きやすくて、横漏れしにくくて、かぶれにくく、肌に優しい紙おむつがあればよいわけであり、メーカーは紙おむつに「自分らしさを取り戻す」ための付加価値を目指し、進化を続けています。

 今回の勉強会は、おむつフィッター1級で看護師である大王製紙の方を講師として、新しいおむつを用いた実践的な使用方法を学びました。

 現在、当施設で使用している「紙パッド」と、使用していない「テープ止めタイプの紙パンツ」です。これらはサイズ違いの他に、昼用、夜用と、用途により分かれています。吸収能力は種類によって300ml~1,200mlも差があり、ご利用者様の肌の状態や、排尿回数、尿量によって最適のものを使い分けています。個人に合ったおむつをアセスメントすることで、肌荒れをなくし、快適な生活が送られることを目指します。紙おむつは吸収量が多ければよいというものではありません。体に合わないサイズのものは横漏れし、ムダに使用することでムダな経費も発生します。種類が多ければよいというものでもなく、今回は生産性向上という視点もあわせて、種類を減らすことで、より効果的なフィッテングに取り組むプロジェクトを兼ねた勉強会となっています。

 令和7年4月から、多くの商品の仕様が変わるそうであり、新しい「背中漏れ防止の立体ギャザー」や「通気パッド」が導入されたりして進化していますが、別の商品ではなんと「ギャザーがなくなる」ものもあるそうです。ギャザーなくなることで横漏れの心配がありますが、吸収力が各段に高まったため、今以上におしりは快適になるそうです。ええっ、びっくりですね。さて、以下はその吸収力の進化についての実験です。

 吸収量900mlの紙おむつを用意。左は現在使用しているもの、右は4月に仕様変更となるもの。

 円筒形のカップは150mlの容量があり、ちょうどおしっこ1回分。全部で4回分、600mlを注ぐのですが、注ぎ始めてすぐに右の減り方が早いことに驚きました。

 左のおむつには、青い液体がまだ残っていて、しかも、おむつの下の部分にまで染み出しており、しっとりと濡れています。右のおむつは表面がさらさらなままです。

 当施設では使ってない「パンツタイプの紙おむつ」をはいてみました。更に、この中にパッドタイプの紙おむつを入れてみます。

 薄型で、履き心地と通気性に優れており、何より足の屈伸が楽なのがいいですね。これで漏れないのは、履く前にギャザーをしっかり立てることと、別のパッドをはさむときにパンツのギャザーの中に包むように入れてしまうことで漏れないのだそうです。おむつは大は小を兼ねない。体に合ったサイズを選ぶことが肝要ですね。紙おむつの進化に目からウロコの勉強会でした。